SNOWLOGの日記

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5月4日「みどりの日」に翻訳ミステリを読む。

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みどりの日です。

まえは4月29日が「みどりの日」だったはず。

4月29日が「天皇誕生日」から

みどりの日」になって

2007年に「昭和の日」になった。

 たまつきじゃないけど

5月4日が「みどりの日」になった。

 というわけで

あまり天気に恵まれない大型連休ですが

こういうときは

自宅で翻訳ミステリでも読みましょうか。

 以前のブログ記事で

紹介した

レックス・スタウトの『黄金の蜘蛛』。

 ネロ・ウルフシリーズの1冊なのだが

レックス・スタウト作品は

日本ではあまり読まれていない。

 少なくともマニア以外では読まれていない。

映像化もされていない。

 代表作の『毒蛇』や『料理長が多すぎる』は

読んだことがあるが

スタウトのファンという人にはあったことはない。

 スタウトはコナン・ドイル

シャーロック・ホームズシリーズを

意識していて

謎やトリックよりも

探偵の個性の造形や探偵の助手との会話を

重視した。

 スタウト作品は(特にネロ・ウルフシリーズは)

会話が面白いのだ。

 トリックやストーリー性重視よりも

掛け合いのような会話が楽しいのである。

 ヴァン・ダインやエラリイ・クイーンなどの

巨匠のトリック重視の作品が

本国アメリカであまり読まれておらず

スタウトの作品が今も読まれているのは

会話が面白いからである。

 ガチガチの本格パズラーミステリよりも

会話重視のほうが

後世に残っていくのではないか。

 翻訳家・作家の田中小実昌氏も

会話の翻訳がひじょうに上手かった。

田中氏の訳文は原文よりも面白い作品といわれていた。

 残っていくのは「軽み」が必要なのではないだろうか。