SNOWLOGの日記

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俳優の岸部四郎さん亡くなる。




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 俳優・岸部四郎さんが亡くなった。


ちょっと前にバラエティ番組で

戦後、東大生が作った金融会社の光クラブ

山崎晃嗣を特集していた。

 東大生や医大生が作った闇金融

光クラブであった。

 結局、信用失って金融業は失敗して

山崎晃嗣は毒飲んで自殺するのだったが。

 ライブドア事件のときも

同じ東大中退社長の起こした会社ということで

光クラブは比較された。


 まあそれがなにか岸部さんに関係があるのかというと

光クラブ事件をモデルにした

推理小説高木彬光の『白昼の死角』である。

 本格ミステリというよりは

犯罪小説、悪漢小説なのだが

光クラブをモデルにした太陽クラブという

闇金融が出てくる。

 この会社は破綻して

社長が自殺して

太陽クラブの残党が犯罪を始めるという筋である。

 ドラマ化されており(映画化もされている)

そのドラマに岸部四郎さんが出ていたと

記憶する。

 最後は証拠隠滅で主犯の愛人に

殺されてしまう役だった。

 映画とドラマでは結末が違うが

映画のほうが原作に近いと思う。

映画もドラマも

リアルタイムでは視てはいないのだが

衛星放送でみた。

 岸部さんは最初はミュージシャンだったのだが

個人的には俳優というイメージが強いのである。

 『白昼の死角』には詐欺の手口が多く出てくる。

高木彬光は理系出身の作家で

文体には魅力がないが

読みやすい文章である。

 光クラブ事件をモデルにした小説は

他には三島由紀夫の『青の時代』がある。

こちらは純文学である。

 三島の代表作ではないが

皮肉の利いた三島由紀夫らしい作品であった。

 


岸部四郎 

1949年、京都府京都市出身

2020年、千葉県内の病院で急性心不全で死去、享年71

合掌





光クラブ事件
ja.wikipedia.org


『白昼の死角』

白昼の死角 (光文社文庫)

白昼の死角 (光文社文庫)